今年の6年生が得たもの

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「自信だけが残った」

私は、今年の6年生の2人は、「自信だけが残った」と、そう思い、そう言ってもらっていい、と思っています。

11月2日、4日の県大会にて第3位。準決勝で敗れたものの、メンバーが退団し失望を味わいながらも、よくやってくれた。

練習の日は、毎日のように、大会でも毎回涙を浮かべていた2人の6年生。

どうしても、最後の県大会で表彰台に登らせてあげたかったのです。

第3位入賞。

正直、ほっとしました。

今まで幾度となく準決勝で負けた経験を持つ私ですが、今までは子供達を讃えるよりも「悔しさ」の方が優っていた。
この日は違った。
心の底から、この子達の頑張りを讃えることができたのと、第3位を勝ち取った嬉しさの方が断然大きかった。

これまでのプロセス。

色々とあって、
同級生が辞めていくことを受け止めざるを得ない状況、コートにいた仲間が次々といなくなり、入団して数ヶ月の下級生とコートで戦うしか無かった。

正直、まともに上がるはずのボールが上がらないシーンが続いた。サーブも入らない子が2人のチームであり、ブロックワンタッチのボールを「アウト」と見逃す、ネット際のルールもわからない、そんな下級生たちとのチームで戦うしか無かった6年生たちだった。

でも、あきらめなかった。

やる気を失わなかった。

この子達は立派だった。

だからこそ、下級生たちもがんばれたんだろうし、

チームがまとまった。


子ども同士も、
親も、指導者も。

環境のせいにしない

子どもからすれば、自分の力ではどうしようもないことが大人の世界にあり、その影響をもろに受けた子どもたちだった。

それでも、やる気をなくして練習に行かないとか、あんなメンバーでもう無理だとか、環境のせいにはしなかった。

立派だと思う。

最近よく目にする、耳にするのは、
やる気がないから練習を休む・練習に行かないとか、疲れているから休むとか、努力しても上手くならないから自主練しないとか、全てが言い訳にしかならないことを平気で言い、時には周りにまでその考えを正当化しようと押し付ける言葉、人がいる。

うちの6年生には、こんなことは無かった。
練習を休まず、どんな状況になっても頑張ってくれた。

そして、私を信じてくれた。


県大会を終えた夜、私にこの手紙を書いてくれました。

”色々な変化がありつらかったです”

”あきらめずに指導してくださったのであきらめずにがんばることができました”

”正直このメンバーで勝てるのか不安だったけど仲間を信じ監督を信じ最後までプレーできてよかったです”

”いまでもちょっと泣き虫だけど、心が強くなった気がします”

この手紙に書いてあることは本物です。一心な子どもの心だと受け止めています。

環境のせいにせず、努力を続けた我がチームの小学生、子どもたちは立派です。

勝ったからではなく、
県で3位になったからではなく、
あきらめず、人のせいにせず、環境の不安定さに負けず、やり切ろうとしたこと、
言い訳をせず戦ってくれたこと、
バレーボールへの情熱を強く持ち続けてくれたこと、

この逆境を乗り越えた日々の経験があの子たちのこれからに大事なことを教えてくれたのだと思います。

「あきらめず、努力すればもっと上手くなれる、努力は全て報われなくても自分を裏切らない」

誰よりも練習しても、頑張っても試合に出してもらえないかもしれない、報われないかもしれないが、

誰よりも自分は練習をした、
誰よりも自分は頑張れる、
自分はそれでいい

努力の本質を体現したのではないでしょうか。

環境のせいにしない、
人のせいにしない、

目標を見失わず、真っ直ぐな心で必死にもがいたことも事実、
それでもあきらめなかったことも事実、
私を信じてくれた心、人を見つめる眼差しを持てたことも事実、

自信だけが残った、と言ってもらっていい2人。

素晴らしい成長を遂げた6年生が川崎アタッカーズにはいます。

感謝とこれから

今年のこの6年生にとっての、去年の11月に始まった「新人チームスタートからの一年」が楽ではなかった、
これは一言では語れない。
親も、嫌になったと思う。
チーム全体を不安にさせてしまったのも私の責任。

ずっと自分を責めてきました。
しかし、もうやめます。自分を責めるのは。
素直に、6年生の成長を喜び残された今年度の卒業まであの子たちと楽しく過ごそうと思います。

「人としての成長」小学生時代にこの経験を積んで、心も身体も強くなれた2人、
努力の本質と、人としての本当の強さと優しさの大切さを経験し体現できた2人の6年生に、心からの賛辞・感謝と、これからの人生へのエールを贈ります。

私も、この一年の経験をこれからに活かしていきます。

子どもがいてくれること、親が支えてくれること、チームがあることをありがたさを忘れない。
初心に返って、しっかりしようと思っています。

これからの川崎アタッカーズ、必ずライジングします!

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